
当院では開院以来、発熱外来を継続して行ってまいりました。
しかし既存の迅速キットのみの診断では限界を感じることも多かったのも事実です。
特に発症してから初日~2日目までは診断が困難であることも多々ありました。
そこで、当院でも院内でPCRを行う準備を整えることができました。
PCRで対応できる内容は次の3つです。
① ヘリコバクターピロリの検出:胃カメラをお受けいただいた際に、ピロリ菌感染が疑われる場合、カメラで患者さんの胃液を採取します。その胃液を用いて、ピロリ菌感染の有無と除菌に用いるクラリスロマイシンという抗生剤に耐性がないかどうかを調べることができます。こちらは結果が出るまでに50分かかります。
② 新型コロナウィルスの検出:迅速の抗原キットでは検出しにくい感染してから早期の段階で、コロナウィルスの感染の有無を調べることができます。とは言っても症状が出てから最低12時間は経過していた方がよさそうです。こちらは結果が出るまでに60分かかります。
③ マイコプラズマの検出:抗原検査や抗体検査など従来の検査キットの検出できる感度はあまり高くありませんでした。マイコプラズマの核酸の有無を調べることで精度の高い検査を行うことができます。また、マイコプラズマにも抗生剤の効きにくい変異株が存在しており、そちらについても調べることができます。結果が出るまでに20~40分かかります。
使用している医療機器はミズホメディーのスマートジーンです。
また、インフルエンザに関しましては、のどの写真を撮影することで感染を判定するnodocaも導入しています。ご希望の方はご相談ください。
どの検査をいつ行うべきかについては、患者さんと相談しながら決めていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。